昨晩は日倉士歳朗さんのライブでした。
大和〜鶴間〜南林間、30年ぐらい前までは基地のアメリカ人たちが町に飲みにきたり、この周辺に住み出したりしていて、東京では入間や福生のように、当時の音楽に魅せられた日本のミュージシャン達も集まり始めた、そんな臭いのプンプンするところ。僕はその隣町の通信隊基地のすぐそばで生まれ育ちましたが、基地の中はやはり日本とは全然違って、小さい頃にはワクワクする憧れの場所でした。厚木(綾瀬)や横須賀、座間、と思い返してみれば沢山の基地があり、その中にはいつもアメリカの音楽が溢れていました。
日倉士歳朗さんもその昔そんな近所に移り住んできた1人。20年ほど前に南林間のBARで出逢ったのが最初でした。当時はまだエレキを普通に持ってのボトルネックでのスライドギター。スライドの音はライ・クーダーの音楽がアメリカーナな映画にハマるように、まさにアメリカを感じさせる音。日本人なんですがやたら日本人離れした容姿や雰囲気も格好良かった。
ドブロで渋いブルースを聞かせてくれた頃からノックアウト。やがてワイゼンボーンやラップスチールへと横にギターを置いてスライドバーで演奏するスタイルが定番になってきました。
昨年発売した「STEEL MADE」は、昔スチールギターをオルガン変わりとしてゴスペルを歌っていたある会派にヒントを得て完成したスチールギター満載の好盤。アルバムでは主にダブルネックのエレクトリック・ステイールでしたが、今回のソロライブではそれをワイゼンボーンでアコースティックに聞かせてくれました。目を瞑れば古き良き(と感じる)アメリカの風景。
今回はじっと聞き入るお客さんが多かった。スチールバーでの弾き方を熱心に見つめていました。
また初めてライブに来てくれた方も多く、また新たな出逢いとなりました。日倉士さんを知って来てくれたのかと思ったら「知らなかった」と言います。興味を持ってライブを探してきてくれてこうして出会えることがいつも凄く嬉しいです。ライブもお店も宿も続けていきますのでこれからもみなさん宜しくお願いします。また新しい出会いも楽しみに!