湧水の多い小淵沢のある八ヶ岳南麓。川は少ないんですが、多くの場所から水が湧き出していて、昔から人々の暮らしを支えてきています。またそれを地域の人たちが大切に守ってきてくれているんでしょう。
大滝湧水はそんな小淵沢の中で一番の湧水。
昨日のBARでの話の中で、今手伝っている下笹尾の田んぼの周りに張り巡らされた用水路に流れている水が大滝湧水から流れてきている事を思い出しました。その大滝湧水を大事に守っている人たちの話をしながら、七里岩まで一気に下り落ちる町中に張り巡らされた水路を思い起こし、昔の人々の苦労を想像しました。何らかの命の為に手伝い始めた農場も、この水路無くては何も育みません。
春の田植え前には大滝湧水にある大滝神社に豊作を祈願し、水路をせき止めている堰の仕切りを次々と外して行くそうです(これを堰を切るっていうんだそうですね)。傾斜が急な小淵沢ではそれは勢い良く流れ始めるんでしょう。山の神は春、その水路に乗ってみんなの田圃に舞い降りるそうです。それから収穫までは田圃が神様になるそうで、そこで稲が育ち、やがて収穫が終わると、その稲を神社に奉納し、神様は山に戻られるという話。
水路は凄いです。農場を手伝っていなかったら簡単に見過ごしていたかもしれません。本当にありとあらゆるところに水が運ばれています。仕切りを下ろしたり上げたりしながらどんどん方向を変えて行きます。
まだ、田植え前で良かった。今朝急いで大滝神社に出向いてお参りしてきました。
神が宿っていると思うとまた米一粒が残せませんね。頑張って沢山の稲を育てます。
今年は螢の光も違う色に見えそうな気がしてきました。