中沢ノブヨシ at Stove Kitchen Guest House

友人が高遠の山間の小さな集落に昨年開業したゲストハウス「Stove Kitchen Guest House」で初めてのライブを開催。その初ステージで歌と魂を染込ませるのは、ご存知 “ガッツ” こと、中沢ノブヨシ。

過去LampsLodgeでもライブを重ね、小淵沢ではすっかり意気投合した仲間も増えたガッツ。数ヶ月前に彼を囲み、みんなで集まった際「次はその高遠でライブをしよう!」と盛り上がり、この日を迎えることになりました。

茅野から高遠に向かう国道152号線は、諏訪大社上社のご神体ともいえる守屋山から続く杖突峠から始まり、日本の原風景を凝縮したような山間の集落を繋ぐなだらかな道。西側に並行する国道153号線、天竜川沿いの鉄道や高速道路も走る大きな伊那谷の中心部からは山1つ跨いだ、静かで明るい気持ちのいい道です。

今回の会場は更にそこから一本山側に入り、小さな川沿いを更に奥へと進んだ所。ちょっとUターンする感じで、富士見パノラマのある入笠山の丁度反対側の麓。地図上の直線距離ではスグなのですが、グイッと山を廻り込むので、小淵沢からは70km弱となかなかの距離を走ります。しかもこの集落の住民は現在2世帯の数人、それもかなりの高齢者だそうで。

こんな山奥で平日にライブをやってお客さんは来てくれるのだろうか?

恐らくそんな不安をみんなが抱えながら迎えたこの日。
これ以上無い天気に恵まれ、新緑濃く彩られた森の景色は、すっかり不安を忘れさせてくれました。
障子を外し、広くなった空間に機材を並べれば雰囲気はそれなりに。次第に集まる仲間達は薪オーブンを中心としたキッチンを囲み、明るいうちからまずは一杯。

到着したガッツも、ひとり初めて来る道すがら不安にもなったようですが、みんなに会った安心とこの場所の気持ちの良さからか、いつも以上に楽しそうな様子。

一息ついてリハーサルがてら音を出し始めると、やはり気持ちが良かったのか、延々とそれは続きました。

ライブ前に一通りの料理が振る舞われ、暗くなった頃にはみんなも集まり、盛り上がりも最高潮の中、いよいよライブがスタート。何だかソロの演奏をしっかり聞くのは久しぶりだななんて思いながら、たっぷりそのステージを楽しみました。
「変えたギターが凄くイイからだよ」なんてガッツは言っていましたが、改めてその演奏力と歌と表現力にノックアウト。年を重ねると格段と凄みを増して良くなって行くステージをこれまでも何度も目の当たりにしてきましたが、まさにそれ。何度も「上手い!」と叫ぶステージになりました。お隣、岐阜県で作られたYairiギターの音は、長野の山の中でも最高に気持ちよく響き、本当に贅沢な時間を過ごしてるなと思える夜に。

と言う訳でライブは大成功。
ソロの他、膨大なアーチスト達と様々なステージで共演を続ける中沢ノブヨシ。また凄みを増した彼に会える日が今から楽しみです。

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