加奈崎芳太郎

kana

小淵沢に引越してきて間もなくの事、チャボさんが来てくれる事になって、その話を進めているうちに古井戸の加奈崎さんが諏訪に住んでいることを知った。図らずもそのすぐ後、友人達が諏訪で行ったイベントで加奈崎さんに初めて会う。結局そのまま5年が過ぎ、今回のライブでやっとゆっくりと話が出来る機会が訪れたのだった。

古井戸とくればどうしても繋がってくるのがRCの清志郎。この間に忌野清志郎はこの世からいなくなり、実はその時にも挨拶ぐらいしか交わした事の無い加奈崎さんの事も何故か頭に浮かんでいた。それほど清志郎とも付き合いの深い人だったと思う。

60年代末から70年代初頭、フォークがロックだった時代だ。
この40年を過ごしてきた時代の人たちの話はやはり面白い。昨晩も古井戸のこと、清志郎のこと、泉谷しげるさんなど仲のいい友達のことから最近の音楽の話まで、尽きる事は無い。

そんな歴史と経験が詰まった歌。時代が詰まった歌。
ベテランならではの世界が音楽に深みを与えて訴えかけてくる。

まだ20歳そこそこの頃、音楽なんて10年ぐらいやれりゃいいと思っていたそうです。
でも実はみんな、おじいちゃんやおばあちゃんになっても演奏している海外の様子に憧れていたようで、実際60歳を越え、演奏し続けている自分たちが嬉しいし、そんな世界を作れている事が自慢でもあると言っていました。

1971年にチャボさんも一緒に買ったという名機YAMAHAのFG-500をつま弾きながらのいいライブでした。有り難うございました。今度は町で見かけても挨拶出来そうです。

ジャンク・フジヤマ

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ジャンク・フジヤマである。

百聞は一見にしかず、と友人からの紹介を受け、見た事も聞いた事もまだ無いアーチストのライブ開催となった。

メジャーデビューしている訳でもなく、経歴もみんなが知っているようなものでは無いのに、その奇をてらった名前、誰かにそっくりの歌い方、PONTA氏がバックアップするアーチスト、と噂が噂を呼び昨年急浮上して来たアーチスト。様々な色眼鏡で見てしまいながらも、確信犯か?素なのか?興味津々のままこの日を迎えたのでした。

当然というか、まずはTY氏ファン達から注目されていて、この夜もそのファンという人も多かったはず。そんな思い入れの無い自分には、この夜のライブはそんなに似てるとか、そういった印象は全く受けないものとなってしまった。前日まで聞いていたCDの中の彼はとてもTY氏に似ていたのだが、ライブを見て、それは完全に払拭されてしまった。

勿論物真似では無かったということ。とにかく音楽の懐が大きかった。色んな音楽を聞いているし、理解している。だから色んな要素が見えて来たし、そして音楽に対する情熱も人一倍熱い。

今音楽的に誰もが羨むとても恵まれた環境の中にあって、そうしたいと思っても簡単に出来るもんじゃない素晴らしいミュージシャンに囲まれていて、でもそんな事には物怖じひとつしない男なのかもしれない。

自らをジャンクと言い放ちながらも、逆にそれは本物を越えるものを目指しているはず。
今後も更にいい曲を沢山書いて、いい歌を届けて欲しい。皆様も応援宜しく。

ガッツ中澤信栄ライブ

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1年ぶりの登場、ガッツこと中澤信栄。
デビュー前からの付き合いは10年以上になり、引越して来てからの偶然の再会からプライベートでもよく遊びに来てくれるアーチスト。デビュー前から色んな才能を持った彼はいつも凄いミュージシャンに囲まれていて、ソウルやR&Bをベースに繰り広げられるライブはサウンドも豪華なものでした。

再会は事務所を離れ丁度ソロで弾き語りを始めた頃。それでも彼がギター1本で生み出すサウンドはバンドに退けを取らないグルーヴを生み出し、誰もが認める歌声もソロでは更に際立ち、只素直に圧倒。

ドリカムのバックコーラスを始めてからはまた新たな展開が始まり、ガッツから本名の中澤信栄になって再デビュー。今回は3枚目のシングルを引っ提げてのツアーでした。
オリジナルはこれまでもほとんど日本語の歌ですが、特に最近は言葉を大切に意識しているように感じ、歌を引き立てるようなバッキングも更に繊細に。1年で更に進化したガッツを見せてくれました。

いつも言ってる事ですが、ガッツは父親が山梨県出身。お婆ちゃんの家も甲府で、山梨県には来る機会も多いアーチスト。是非皆さんの応援宜しくお願いしますっ!

で、翌日がオフという事で、また飲み過ぎました。

Keison 10周年

デビュー時からの付き合いだから、知り合って丁度10年か・・。

今年10周年を迎えたKeisonが今年も小淵沢にやって来てくれました。

今回はゆっくりと前夜入り。みんなで但馬屋のおいしい焼き肉食べて飲んで、また飲んで・・。ライブ当日も諏訪湖に行ったり温泉行ったりしながら、山の空気でたっぷり充電して頂きました。

keison

ライブは10年変わらず彼のマイペース。今回は(一応)サポート無しのソロでのライブでしたが、それはそれで功を奏して、Keisonの自由気侭な音の旅感も伝わりやすかったと思います。

後半2部はいつもながらKeison with アルコールといった感のステージ。再現不可能(?)な展開はこの夜みんなで作ったここだけのライブ(不適切な発言がありましたらこの場でお詫び申し上げます)。最後にはいろいろみんなも参加して、また楽しい夜になりました。大勢集まって頂き有り難うございました。

ノリは10年前と何ら変わりは無いですが、10年経ったKeisonの歌は深みを増し渋い色に輝いております。まだまだ若いKeisonのこれからも楽しみです。今月20日には青山で10周年記念ライブ。ゲストも満載ですので行ける方はぜひ。

今回は小淵沢地元の大学生にオープニングを暖めて頂きました。アフリカはジンバブエ出身のタワンダくん。どこにでもいる欧米のロック好き青年なのですが、到底僕らには真似出来ない歌い方やグルーヴ感が輝いてます。歌える場所を探しているので、どこかいい所ありましたらぜひ紹介してやって下さい。

今回も遊びに来てしまった姫もいい天気にご満悦。Keisonは今夜の金沢へと向かいました。

また次回。

友部正人

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友部さんの歌を聴くのは何年振りでしょう?

うちの奥さんはライブで見るのは初めてでしたが、とても良かったようです。ライブでは五感にそれ以上が働きますから、やはり訴えてくるものほどそうなるでしょう。

僕に友部さんの歌は大抵スっと耳を通り過ぎてはくれません。どこかで引っかかり、向き合わされ、現実と歌の世界を交錯しながら、いつも何かを考えさせてくれます。比喩で様々な形を変えながらも、風刺だったり日常の風景だったり愛だったり・・・。

いわゆるポップスが夢や希望の詩の世界だとすれば、フォークはあまりにも現実的な世界。それはどこか残酷でもあり、でも小さな美しさはある。

あまりに考え込んでしまうと重い世界になるから、避けて通ろうという人は多いと思います。でもそんな現実と真剣に向き合ってこそ、夢や希望が作れるんじゃないかと思います。向き合って、考えて、対峙して、いろんなものに耐えられる強い心を持ちたいな、と。ん〜マラソンや山登りにも近いな。

みんなが重いものを避けて投げ出したら、地球に重さがのしかかっちゃう。

友部さんのライブには若い人も多いですが、この辺りの若い人にも沢山聞いて欲しいと思いました。出来れば生で。

いつも驚くのは未だ力強さも深みも増していること。マラソンのタイムも上がっている様ですから、友部さんにしてみれば当然のことなのかもしれません。

友部さんは甲府のハーパーズミルというお店に毎年来ています。

そしてまたうちでも。

来て頂いた皆さん有り難うございました

MOONEY & KENI

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MOONEY & KENI。日本弾き語り協会(まだありません)双頭のお2人のこれぞライブだ弾き語り職人芸。久しぶりに手を合わすもやはり抜群の相性の2人。ケニさんのウィットな司会進行により、昨年発売された2人のアルバムからの曲を中心に、極上の音楽が奏でられました。

しかしケニさんのギターは気持ちが良い。未だムーニーさんも一緒に演っててニヤっとしてしまうそうですが、それが良く解ります。新譜(輸入版!?)も届いたばかりで楽しみです。

この夜は周辺各地から神奈川県県央に縁のある2人も良く知るお客様も集まってくれました。決して近くは無い所、どうも有り難うございました。

このセット今夜も続きます。ぜひ三郎屋さんへ。

昨晩の客演

ぜんべさん(長野県飯田市下栗の里在住。2人とは30年来の付き合いのハーピスト&木工職人)
いちのせさん(長野県飯山在住。飯山のジャグバンドは横浜ジャグバンドフェスティバルでも常連)
きたざわさん(長野県諏訪在住。ウォッシュボードのカスタマイズはお手の物の金物屋さん)

またまた何年ぶりかの人、初めての人、沢山の出会いを有り難うございました。

SHIME

shime

昨晩はバーでライブ。
そろそろ2回目、3回目のミュージシャンも多くなってきましたが、今回は初登場のSHIMEさん。ウェストコーストの音楽が好きになった自分には、横浜時代に相当お世話になったアーチストのひとり。中でも英語、声、歌、雰囲気、ギターとその実力が群を抜くアーチストでした。そして今回サポートでケイコ・ウォーカーやマイク真木さんのバンドでも活躍する林孝明さんが参加。

初登場ということで、少なくとも5年以上ぶりの再開になりますが、その懐かしさも一瞬で、すぐさま先日のCarole King & James Taylorのコンサートの話題に熱くなりました。

今回のライブは、バーのお客様に作詞家の方がいらっしゃるのですが、その方もSHIMEさんと昔からの付き合いということでも持ち上がった話。リハーサルで昔から聞いているオリジナルの歌に、もしや?と思って聞いてみればそのほとんどはやっぱりその方の作詞でした。

ライブはその作詞家さんの目の前でSHIMEさんも歌うという百戦錬磨でも緊張の中からスタート。リハーサルで繊細に入念に作り上げたギターの音色にSHIMEさんの声は相変わらず気持ちよかった。林さんのベースも流石の好サポート。

林さんは15年ほど前、小淵沢に何度も来ていたそうです。カントリーバンドの一員としてお祭りやコンサートに、そしてその度、乗馬にも。

そんなこんなで盛り上がりながらも、素敵な演奏、歌声にぐっと引き込まれたステージでした。
ミュージシャン達は年を重ねるごとに更に深みを増していきます。どんなに上手くても日々更なる上を目指している音楽家達。また次の機会が楽しみです。

集まっていただいた皆さんどうも有り難うございました。

また、以前LampsLodgeでもお世話になったケイコ・ウォーカーさん、難病にかかり心配されましたが、来月復帰コンサートが決まりました。林さん、SHIMEさんも参加します。5/26六本木。ご都合つく方はぜひ。>>ケイコ・ウォーカー HP

 

ピカレとタワンダ

ミュージシャンを目指す友達2人。泊まりに来た友人と近所に住む住人。アフリカの音楽を歌う友人にロックを歌うアフリカ出身の大学生。かねてからそれぞれライブを頼まれていてチャンスを伺っていたのですが、今回何だか面白そうな匂いがして一緒にライブしようとセッティング。急な話でしたが、とても楽しみにこの夜を待っていました。

泊まりに来た友人はPikale(ピカレ)。3年前にHalkoさんに一緒に付いてきた歌唄い。楽器は弾けないからと歌だけでオープニングを飾った歌唄い。「ちょっとギターも弾けるようになりました」と言っていましたが、やっぱりギターも持たずに歌い始めました。アフリカやインドの祈りの歌から始まったステージはやっぱりその力強い声にみんなが引き込まれています。本人があまりに気持ち良さそうに歌うので見ている方も気持ちよくなります。最後の方でギターとピアノでちょこっと参加しました。楽しかった。ありがとう。翌日朝は偶然泊まっていたピアニストとセッション。朝から全開。またひと盛り上がり、午後には群馬県のお祭りを目指してまた旅立ちました。いろんな所に出没すると思います。どこかで出会ったら応援宜しくお願いします。

さてもう1人、近所の住人はタワンダくん。アフリカはジンバブエの出身で今は山梨の大学に通う大学生。毎日Lodgeの前を通る黒人がいるので、すぐに声をかけてしまいました。バンドをやっているというのでジャンベでも叩くのかと思ったら「ロックやってますっ」と力強い返事。いつか歌わせて下さいと言われてから何年も経ってしまいましたが、今回やっと彼の歌声を聴くことが出来ました。最近のロックやパンクを聞いているという彼のやっている曲は知らない曲ばかりでしたが、歌い回しやリズムの取り方などは流石。優しい歌声はとてもお洒落に聞こえるのでした。この日がソロで歌うのは初めてとのこと。これからもいろんな場所で歌って鍛えて、いいミュージシャンになってもらいたいものです。この辺りでは既に有名人ですが、彼が歌うことを知ったらもっとみんなビックリすると思います。

という訳で、急にやった割には大成功の楽しい夜でした。
来てくれた皆さん、暖めてくれた皆さん、有り難うございました。投げ銭ライブ、またゲリラ的にやるかもしれません。お楽しみに。

 

日倉士歳朗

昨晩は日倉士歳朗さんのライブでした。

大和〜鶴間〜南林間、30年ぐらい前までは基地のアメリカ人たちが町に飲みにきたり、この周辺に住み出したりしていて、東京では入間や福生のように、当時の音楽に魅せられた日本のミュージシャン達も集まり始めた、そんな臭いのプンプンするところ。僕はその隣町の通信隊基地のすぐそばで生まれ育ちましたが、基地の中はやはり日本とは全然違って、小さい頃にはワクワクする憧れの場所でした。厚木(綾瀬)や横須賀、座間、と思い返してみれば沢山の基地があり、その中にはいつもアメリカの音楽が溢れていました。

日倉士歳朗さんもその昔そんな近所に移り住んできた1人。20年ほど前に南林間のBARで出逢ったのが最初でした。当時はまだエレキを普通に持ってのボトルネックでのスライドギター。スライドの音はライ・クーダーの音楽がアメリカーナな映画にハマるように、まさにアメリカを感じさせる音。日本人なんですがやたら日本人離れした容姿や雰囲気も格好良かった。
ドブロで渋いブルースを聞かせてくれた頃からノックアウト。やがてワイゼンボーンやラップスチールへと横にギターを置いてスライドバーで演奏するスタイルが定番になってきました。

昨年発売した「STEEL MADE」は、昔スチールギターをオルガン変わりとしてゴスペルを歌っていたある会派にヒントを得て完成したスチールギター満載の好盤。アルバムでは主にダブルネックのエレクトリック・ステイールでしたが、今回のソロライブではそれをワイゼンボーンでアコースティックに聞かせてくれました。目を瞑れば古き良き(と感じる)アメリカの風景。

今回はじっと聞き入るお客さんが多かった。スチールバーでの弾き方を熱心に見つめていました。

また初めてライブに来てくれた方も多く、また新たな出逢いとなりました。日倉士さんを知って来てくれたのかと思ったら「知らなかった」と言います。興味を持ってライブを探してきてくれてこうして出会えることがいつも凄く嬉しいです。ライブもお店も宿も続けていきますのでこれからもみなさん宜しくお願いします。また新しい出会いも楽しみに!

KKSOもいい感じ

もう5日前のこととなってしまいましたが、月曜日はサンディアカフェでライブでした。

住友俊洋と小笠原義弘。BLUESTONE CO.として海外でも活躍するバンドのギタリストにベーシスト。丁度2人で来ていたもので、隙間をついてラングラーランチのドラマーKOJIくんと僕がオルガンで「AllmanBrothersBandで遊ぼうよ」と結成(?)されたKKSO。調子に乗って早このバンドで3回目のライブです。
調子に乗ってBLUESTONE CO.の曲や、BLUESTONE CO.の前身、SAVOY TRUFFLEの曲までリストに加え、大変なことになっていましたが、いかんせん、4人揃って音を出すのは当日のみ。今回もたった1時間のリハーサルで本番です。
ドラマーKOJIくんはせっせと暇を見つけてはスタジオに足を運んでいましたが、今回自分はなかなか時間を作れず。不安を抱えつつ本番を迎えてしまった訳ですが、何だか沢山のお客さんに集まって頂き、そのまま調子に乗って、結局凄く楽しんでライブを乗り切ってしまいました。有り難い事です。

定期的に遊びに来てくれる2人のミュージシャン。忙しい中一生懸命練習してくれるドラムのKOJIくん。このライブを楽しみに待っていてくれる皆さん。集まってくれる皆さん。うるさい音を許してくれるお店の皆さん、付近の皆さん。いつも本当に有り難う。調子に乗って必ずまたやると思います。調子に乗って4人で写真も撮りました。

と言う訳でもないですが、明日の日曜日、YBSラジオ(765kHz)に出ることになりました。
「Precious」という番組内、昼の12時20分前後にチョコっと電話インタビューです。
BLUESTONE CO.の曲もかけてくれるようです。どうぞお楽しみに。